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山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

アメリカ依存国家であることを忘れ国家社会主義化する日本

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━       山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」    No.71 2014/01/07 アメリカ依存国家であることを忘れ国家社会主義化する日本     ウェブで読む:http://foomii.com/00065/2014010709000019067     EPUBダウンロード:http://foomii.com/00065-19727.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 読者のみなさま、明けましておめでとうございます。2014年、最初のメルマガです。元旦の新聞が一面にどんな記事を掲載するのか悩むように、最初のメルマガになにを書くか悩みました。  そうして悩んだあげく、結局、思っていることそのまま書いていくことに決めました。とくに、今年からはそうしていきます。昨年までは、各種の言論、タブーを気にしていましたが、もうそれを止め、自由に書いていくことにします。そこで、2014年最初のメルマガですが、「いまの日本はおかしい」という私の日本に対する違和感を率直に述べてみることにします。 [目次]────────────────────────────────── ■安倍首相の靖国参拝に賛成が7割以上の衝撃 ■神社仏閣にお参りするのは「ダサい」「カッコ悪い」 ■「日本は素晴らしい国」「この国生まれてよかった」への違和感 ■「日本人が生きていられるのはアメリカのおかげ」 ■安倍首相も一時期カリフォルニアに留学 ■アメリカのメッセージの意味がわからなかった? ■勝っても植民地化せずに民主化する ■多くの日本人にとりあの戦争は悲惨な「被害の歴史」 ■中•韓に押され日本のプレゼンスが低下している ■アメリカ経済は復調軌道に乗り始めた ■国家社会主義にかじを切り、個人の自由を奪い取る ────────────────────────────────────── ■安倍首相の靖国参拝に賛成が7割以上の衝撃  ここ数年、ずっと思ってきて、どうしてもすっきりしないことがある。それは、現在の日本のメディア、言論、それがつくり出す雰囲気が、まったく私が思っていることと異なることだ。  端的に言って、日本はどうかしてしまったのでないかとすら私は思っている。なにしろ、暮れの安倍首相の靖国参拝が、国民の支持を広範囲に集めている。これが私には、まったく信じられないのだ。  驚くのは、「Yahoo意識調査」で、「妥当」という回答が8割近くに達したことだ。また、TBS系情報番組の緊急世論調査でも「いいんだ」という回答が7割を超えた。さらに、元旦の夜に放送されたテレ朝の「朝まで生テレビ」によるアンケートでも、71%の人が支持すると回答している。  これは、本当なのだろうか? 約7割を超える日本人が安倍首相の靖国参拝を支持しているのだ。このメルマガの読者のみなさんも、安倍首相は間違っていない、靖国行こうと行くまいと、外国からとやかく言われる筋合いはないと、本気で思っているのだろうか?  今回、改めて確認したが、去年の11月に朝日新聞が5500人を対象に実施したアンケートでも、同じ結果が出ている。このアンケートではやはり、首相が靖国に参拝することに賛成の回答が、約6割を占めている。以下がその結果だが、ここで衝撃的なのは、若い世代ほど反対が少ないことだ。この結果に、私は正直びっくり仰天である。 Q日本の首相が靖国神社を参拝することに賛成ですか。反対ですか。   賛成 20代60% 30代以上59%   反対 20代15% 30代以上22% ■神社仏閣にお参りするのは「ダサい」「カッコ悪い」  もちろん、私は靖国参拝には、大反対だ。  ただしそれは、日本の良心的と言われるメディアが言う理由とはまったく異なる理由で、大反対なのである。たとえば、良心的なメディアは「いまこの時期になぜ、日本の外交の選択の幅を狭めることをするのか」「アメリカもいい顔をしないことをなぜするのか」などと書いている。さらに、「戦前回帰だ」「中韓への配慮を欠く」「右傾化」などという批判もある。  しかし、私はそんなことはどうでもいい。  ただ、単に靖国参拝が「おぞましい」「ぞっとする」と思えるから、反対なのである。つまり、非常に感覚的に、靖国参拝という行為に、私は嫌な感じを覚えてしまう。  安倍首相は私より若いが、ほぼ同じ世代に属している。とすると、戦後世代として同じような時代を過ごしてきたはずだ。そんな人間が、靖国に行くのが私にはどうしても信じられないのである。  もちろん、私も靖国神社には行ったことはある。しかし、そこで、英霊を尊び、不戦の誓いをしようなどと思ったことは一度もない。私は子どもの頃から、神社やお寺さんに行くこと自体、初詣でを除いては、表現は悪いが「ダサい」「カッコ悪い」と思って過ごしてきたからだ。    私は、横浜生まれ、鎌倉育ちだから、神社仏閣は常に自分の身近にあった。鎌倉の鶴岡八幡宮の境内を通って小学校に通っていたくらいだから、一般の日本人より神社は身近な存在だと思う。しかし私は、神主や巫女を見るたびに、「なんてダサいんだ」「カッコ悪い」と思ってきた。坊さんも同じだ。
… … …(記事全文10,246文字)
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