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山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

トヨタの好調決算ではわからない「 2020年日本車消滅」の衝撃未来

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━       山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」    No.049 2013/08/13 トヨタの好調決算ではわからない「 2020年日本車消滅」の衝撃未来     ウェブで読む:http://foomii.com/00065/2013081309000016904     EPUBダウンロード:http://foomii.com/00065-17575.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  最近、ある金融関係の人間と話していたら、突然、「トヨタは落ち目になった」と言うので驚きました。いまテレビをつければ、キムタクが主演しているカローラのハイブリッド機種のCMが華々しく流れ、つい先日(8月2日)の決算でも好調ぶりが伝えられたばかりだからです。  その後、もう一人、こちらは大手IT企業の技術者と話したら、彼も「トヨタは方向を誤れば、パナソニック、シャープになりかねない」と言うのです。  自動車産業は、電気産業・半導体が壊滅したいま、日本のものづくり産業の最後の砦です。もし、ここが崩れたら……。 [目次]────────────────────────────────── ■カローラのHV発売と好決算に湧くも… ■プリウスの販売台数は、なんと約31%も激減 ■販売台数は減っているのに、売上・利益は増えた ■大スポンサーのへの配慮を優先するメディア ■かつてパナソニックは朝日新聞に圧力を ■自動車関連人口は製造業人口のなんと半分に! ■クルマ産業はなぜグローバル化したのか? ■驚異的な低燃費を実現させてシェア20%に ■世界一の“擦り合わせ技術”できた日本のEV車 ■価格が高いため、新興国市場では売れていない ■EV車がクルマ市場全体の何%まで普及するか? ■新製品はある時点から急速に普及する ■中国でもアメリカでも独自のEV車が走り出した ────────────────────────────────────── ■カローラのHV発売と好決算に湧くも…  トヨタ自動車は、8月6日、主力車「カローラ」のハイブリッド車(HV)を発売した。これは日本限定版だが、トヨタは今後、HVのリーダーとしての地位を固めるため、2015年末までの3年間で、なんと21車種のHVモデルを投入していくという。この21車種のうち、カローラHVは6番目のHVモデルだ。  このカローラHVの発売にあたって、タレントの木村拓哉が街の市長役で登場する新CMがテレビで放映され、現在、評判も上々である。また、この8月2日に発表された2013年4~6月期連結決算(米国会計基準)でも、トヨタは好調な業績を発表している。  トヨタの2013年4~6月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比87・9 %増の6633億円。これは、これまでで最高だった07年4~6月期(6754億円)に迫る水準である。このうち、円安効果は2600億円とされるが、日本企業としては最強の業績をたたき出した。  ところが、私が話した金融関係者は、「トヨタは落ち目になった」と言うのだ。 ■プリウスの販売台数は、なんと約31%も激減 「たしかに決算の数字は申し分ない。しかし、ならなぜ、株価に反映しないのか? 好決算、カローラHV発売といい材料が出ているのに、株価は上がらない。これは、決算の数字とは裏腹に、販売がふるわないからだ」  と、この関係者は言う。  そこで、日経が報道した、7月の新車販売台数を見ると、新聞の見出しとはずいぶんかけ離れた内容になっている。以下が、その数字だ。( )内は前年同期比。 《7月の新車販売台数》 1位 アクア(トヨタ)    28,657台(+9.1%) 2位 プリウス(トヨタ)   23,067台(-30.9 %) 3位 ムーブ(ダイハツ)   20,672台(+46.8%) 4位 N BOX(ホンダ)  19,736台(-9.6%) 5位 ワゴンR(スズキ)   15,9 51台(-8.8%) 6位 デイズ(日産)     13,9 44台(*****) 7位 ミラ(ダイハツ)    12,557台(-38.7%)
… … …(記事全文8,846文字)
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