ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00049/20221026084322101133 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2022/10/26 第2813回 米国の国家安全保障上の重大な脅威 日本本格上陸 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ダーファが本格的に日本に参入との報道、ダーファはファーウエイなどとともにウイグル弾圧に関与する企業として、米国政府調達(下請けを含む)が禁止され、輸出管理のエンティティリストに掲載されている企業である。また、米国政府FCCは使用許可を出さないことを決定している。また、直接的な指定は行われていないが、改正ウイグル人権法により、取引を行うと二次的制裁(金融制裁等)の対象になりうる企業でもある。 このような企業が日本で活動していることは大きな問題であり、顔認証データが収集されることで、マイナンバー等にも大きな問題が生じる可能性がある。日本政府は現在、生体認証に顔認証データを利用しており、それが悪用される可能性もあるわけだ。日本政府の経済安全保障は後手後手であり、米国との経済安全保障2+2で、大きな問題になる可能性が高い。 また、民間企業においても、認識が甘く、制裁企業であるハイクビジョンなどが企業のセキュリティに利用されているケースが散見される。米国政府調達企業(下請けを含む)は、これらの企業の製品を利用することはできない。例えば、トヨタが米国政府に車両を売っていたとする。この場合、トヨタは当然のこと、その下請けなどにも利用禁止を徹底しなくてはいけないわけだ。違反が見つかれば、巨額の罰金などが科せられる可能性がある。つまり、そのように考えれば利用できないと考えるのが筋である。 米国の規制は、日本のように丁寧な行政指導があるわけでなく、政府が条件を提示し、企業側に自発的な対応を求めるものである。そのうえで、違反が見つかれば巨額の罰金や制裁が科せられる。輸出管理がその典型であるが、知らないは許されない。これは日本企業の経営者が最も理解すべき点である。また、この認識がないために経済安全保障に対して、酷い対応が行われているわけだ。 また、中国の監視カメラメーカーが世界的なシェアを確保しているのには大きな理由がある。これは中国政府が経済的支援を行っているからであり、同時に大量の政府調達などによる量産効果によるものである。政府が抱きかかえている企業と純粋な民間企業 これでは競争に勝てるわけがない。中国は安価な製品、無料のサービス等を武器に海外のメーカーやサービスを焼き尽くし、大きなシェアを確保することで、国際標準を作り、規格を支配しようとしてきた。先日紹介したLOGILINKがその典型である。 しかし、それが戦争や人権弾圧の道具に使われるとなれば別の話であり、現実にウイグルでは天網(スカイネット)により、人々が監視され、反政府的言動を行えば拘束される事態となっているわけだ。同盟国であるアメリカが「国家安全保障上の脅威」と指定し、豪州などでも利用が禁止されている企業が自由に経済活動をできる日本、これでは国民の安全を守れない。 ■世界シェア2位 中国セキュリティー会社が日本初上陸 監視カメラ技術や製品を公開 TV朝日 https://news.yahoo.co.jp/articles/b5015615335fe0fbe2dc135eec12feae008a34f7 ■米ホワイトハウス、中間選挙での上・下両院敗北を懸念=当局者 https://jp.reuters.com/article/usa-election-white-house-idJPKBN2RK1V8?il=0 ■ロシア、国連安保理でウクライナによる「汚い爆弾」使用懸念表明 https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-un-idJPKBN2RK1ZD?il=0 ■ロシア、核戦力の演習計画を米に通知=国防総省 https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-usa-russia-nucleardrills-idJPKBN2RK1ZH?il=0 ■北朝鮮、核実験含めた挑発行為に出る可能性ある=磯崎官房副長官 https://jp.reuters.com/article/north-korea-japan-idJPKBN2RK0KG?il=0 ■ポーランド、カリーニングラードからの移民流入を警戒 障壁建設を検討 https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-poland-kaliningrad-idJPKBN2RK1QQ?il=0 ■人気対話アプリ「ワッツアップ」で障害、世界的に問題報告相次ぐ https://jp.reuters.com/article/meta-platforms-whatsapp-outages-idJPL6N31Q082?il=0 ■中国財政収入、9月は伸び加速 土地売却収入は落ち込む https://jp.reuters.com/article/china-economy-fiscal-idJPKBN2RK0YR?il=0 ■韓国大統領、中国国家主席に祝辞 関係改善に向けた協力を期待 https://jp.reuters.com/article/southkorea-china-idJPKBN2RK1H0?il=0 ─────────────────昨日の市況──────────────── ■東京マーケット・サマリー(25日) https://jp.reuters.com/article/tokyo-market-25-idJPKBN2RK0Q5?il=0 ■アジア株式市場サマリー:引け(25日) https://jp.reuters.com/article/idJPL4N31Q1O6?il=0 ■欧州市場サマリー(25日) https://jp.reuters.com/article/idJPL4N31Q3VN?il=0 ■NY市場サマリー(25日)新首相就任でポンド上昇、米債利回り低下 株3日続伸 https://jp.reuters.com/article/ny-markets-summary-idJPL4N31Q4A8?il=0 『出展 記載なきものロイター Bブルームバーグ』 ────────────────────────────────────── 本メールマガジンに対するご意見、ご感想は、本メールアドレス宛に返信を お願いいたします。 ────────────────────────────────────── ■ 有料メルマガの購読や課金に関するお問い合わせはこちら ⇒ info@foomii.com ■ 購読アドレスの変更、配信停止はこちら ⇒ https://foomii.com/mypage/ ────────────────────────────────────── 著者:渡邉哲也(作家・経済評論家) ホームページ:http://www.watanabetetsuya.info/ Twitter:http://twitter.com/daitojimari メールアドレス:info@watanabetetsuya.info ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)