… … …(記事全文2,905文字)<原油相場、投機筋は長期の値下がりに自信>
NYMEX原油先物相場は、1バレル=60ドル台前半~中盤で方向性を欠く展開が続いている。7月下旬にはロシア産の供給不安を背景に70.51ドルまで上昇したが、70ドル台に定着することはなかった。一方、8月中旬には61.45ドルまで下落したが、60ドル割れを試すことはなかった。上下双方に明確な方向性を打ち出せない展開が続いている。
原油需給環境・見通しからは、値下がりが支持される環境に変化はみられない。トランプ米政権の関税が世界経済に与える影響には不確実性も大きいが、世界経済に大きなダメージが生じることは避けられない見通し。米中など主要石油消費国の経済指標は、いずれも急激なリセッション(景気後退)とまではいかなくても、成長ペースの鈍化は否めない状況にある。
