… … …(記事全文2,784文字)<銀相場は40ドル到達、約14年ぶりの高値更新>
COMEX銀先物相場は1オンス=40ドルの節目を上抜き、2011年9月以来となる約14年ぶりの高値を更新した。銀相場の40ドル超は11年に5ヵ月にわたって経験したのみであり、まだ過去最高値49.51ドルを大きく下回っているものの、金相場に続く過去最高値更新も視界に入れつつある。
【COMEX銀先物相場(月足)】
8月末にかけて銀相場が急伸した直接的なきっかけは、金相場が改めて騰勢を強めていることだ。8月29日の取引でCOMEX金先物相場は過去最高値を更新しており、その流れで銀相場も同様に買いが集まった。米連邦準備制度理事会(FRB)が9月16~17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切ることが確実視されていることに加えて、8月25日にトランプ米大統領がクックFRB理事の解任を表明したことで、「FRBの独立性」を巡る懸念も安全資産に対する投資ニーズを高めている。8月29日にはワシントン連邦地裁で、トランプ大統領のクック理事解任の合法性、さらにクック理事の地位保全の仮処分申請を巡る審理も行われたが、先行き不透明感の高まりが金相場と同様に銀相場も大きく押し上げている。

