… … …(記事全文2,521文字)<トランプ米政権が狙い打ちにするロシア産石油>
NYMEX原油先物相場は1バレル=60ドル台中盤から後半で売買が交錯する展開が続いている。ドライブシーズンの需給引き締まりが下値を支えているが、70ドル台にコアレンジを切り上げていくまでの勢いは見られなかった。逆に大きく値を崩すこともなく、明確な方向性を打ち出せない状況が続いている。
8月の原油市場における焦点の一つが、ロシア産石油の供給リスクであることは間違いない。トランプ米大統領は7月28日、ロシアがウクライナとの停戦に合意しない場合には、追加制裁を科すと発表した。その制裁とは、ロシア産石油の購入国に関税を課す「二次制裁」であり、主に中国とインドに対してロシア産石油の購入を停止するように圧力を掛ける内容になっている。