… … …(記事全文3,117文字)<プラチナ相場は急伸後の急反落に>
NYMEXプラチナ先物相場は7月21日の1オンス=1,511.40ドルをピークに、足元では1,300ドル台を割り込む展開になっている。リースレートの急伸と歩調を合わせて5月上旬の1,000ドル水準から急ピッチな値上がりが続いていたが、7月31日時点では8日続落となっている。急伸していたリースレートが月末にかけて急低下するなど、マーケット環境は目まぐるしく変化している。こうした値動きの背景にあるのは、トランプ米政権が各国に対する新たな相互関税が発表されたことだ。関税を巡る不確実性が解消に向かっていることが、プラチナ相場の高騰にも一服感をもたらしている。
南アフリカ産プラチナに関しては、関税の対象外というのが基本的な理解になる。4月の相互関税でもプラチナは対象外とされている。今回、トランプ大統領は南アフリカに対する税率で30%を設定したが、プラチナは対象から外れているとの見方が強い。米自動車産業に対するダメージがあまりに大きく、プラチナに対する課税は現実的ではないためだ。