… … …(記事全文2,691文字)<ドライブシーズンでも原油価格は70ドル届かず>
NYMEX原油先物相場は1バレル=60ドル台中盤から後半での取引が続いている。6月はイランとイスラエルの軍事紛争で急伸したが、実際の供給障害の発生を伴わない地政学リスクでの上昇は78.40ドルが限界だった。その後は調整売りで60ドル台中盤まで軟化したが、ドライブシーズンの需給引き締まりを背景に押し目買いで上昇が再開されたが、69.65ドルが限界だった。
【NYMEX原油先物相場(日足)】
北半球はドライブシーズンが続いているため、主に需要サイドから需給引き締め圧力が発生しやすくなっている。特に米国は消費環境が予想以上の底固さを見せており、過去最高レベルの行楽需要が、ガソリン消費量も押し上げている。しかし、8月に入るとドライブシーズン中の在庫手当てにも目途が立ち、季節要因に基づく上昇エネルギーは徐々に限界を迎え始める時期になる。