… … …(記事全文3,654文字)<FRBは利下げしてもしなくても金価格は上昇?>
COMEX金先物相場は、1オンス=3,300ドル台での保ち合いを経て、7月21日の取引では約1ヵ月ぶりに3,400ドル台を回復した。まだ最近の取引レンジ内での値動きだが、6月18日以来の高値を更新している。6月に続いて7月も貴金属市場の投資人気は銀やプラチナ相場に集中していたが、金相場も膠着状態から抜け出せるかを打診する展開になっている。
【COMEX金先物相場(日足)】
7月に入ってからトランプ米政権は各国に対して新たな関税を通知し、8月1日を交渉期限に設定した。しかし、金相場は明確な方向性を打ち出せない展開が続いていた。通商リスクの高まりは安全資産である金に対してポジティブだが、一方で関税によるインフレリスクの高まりが米金利上昇・ドル高を促していることはネガティブであり、強弱材料が交錯する中でも方向性を欠いていた。