… … …(記事全文3,289文字)<プラチナ先物相場の高騰続くも、各種指標はピークアウト示唆>
NYMEXプラチナ先物相場は、1オンス=1,400ドル水準まで値上がりしている。6月は前月比で288.10ドル高(27.3%高)と急伸したが、7月に入った後も大きな値崩れはみられず、2014年8月以来の高値圏で独立記念日の連休入りしている。出来高と取組高がともに減少傾向を強めており、ショート・スクィーズ主導の上昇地合に移行したことが窺えるが、まだピークアウトを確認するには至っていない。一般的にショート・スクィーズは急伸地合の最終局面で観測されることが多い現象だが、1,300ドルに続いて1,400ドルも抵抗線として機能しなかった以上、短期目線では1,500ドルを試す可能性も想定しておく必要がある。投機色の強い相場環境との割り切りが求められる。
【NYMEXプラチナ先物相場(日足)】
一方、プラチナ上場投資信託(ETF)の投資残高は急減傾向が続いている。6月末に買いを入れる動きも見られたが、7月入りした後は再びまとまった規模の売りが入っている。6月中旬には248万オンスを超えていたが、足元では245万オンス台まで減少し、5月22日以来の低水準になっている。概ね5月下旬にプラチナ相場の上昇が始まる前の水準に戻しており、こうしたプラチナETF投資残高と整合性を取るのであれば、プラチナ相場は1,100ドル台を割り込んでも違和感がない状況になる。しかし、プラチナ市場では「先物買い」と「ETF売り」が交錯した状態が続いており、プラチナ市場内でも資金フローの整合性が取れない状態に陥っている。