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小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~

小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)

小菅努

「12日戦争」の金相場は割安感が強い価格に、今後は利下げ期待もテーマ化か?

<中東地政学リスクに金はどう反応した?>

イスラエルとイランの「12日戦争」が一応は終結した格好になっているが、その間の金相場は明確なトレンドを形成できなかった。イスラエルがイランに対する攻撃に踏み切った直後には、地政学リスクの織り込みを背景に1オンス=3,476.30ドルまで値上がりし、過去最高値を付けた4月22日以来の高値を更新した。しかし、その後は地政学リスクによる上昇は続かず、逆に3,400ドル水準まで軟化している。6月23日にトランプ米大統領が停戦合意を報告すると、3,300ドル台中盤まで一段安になっている。


「12日戦争」の間の金相場の値動きを振り返ると、「地政学リスクの金買い」から「ドル高の金売り」にシフトしたことで、明確な上昇トレンドは形成できなかった。今年の金相場はドルとの間に強い逆相関関係を形成しているが、中東地政学リスクがドル高要因として作用したことが、ドル建て金相場のパフォーマンスを抑制した。地政学リスクそのものがドル買い材料として評価されたことに加えて、原油高によるインフレ懸念もドル買い材料になった。米長短金利はそれほど大きな動きを見せなかったが、地政学リスクで明確に買われたのは金ではなくドルだった。その意味では、ドルとの競合でトレンド形成が見送られたとも言えよう。

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