… … …(記事全文2,734文字)<サウジアラビアが減産離脱を志向か?>
NYMEX原油先物相場は、1バレル=60ドルの節目を割り込んでいる。世界的に株価は底固く推移しているが、原油相場は安値修正の動きが続かず、上値の重さを再確認している。4月9日の1バレル=55.12ドルをボトムに23日には64.87ドルまで切り返していたが、60ドル台定着に失敗したことで、ダウントレンドが継続中であることが追認されつつある。
引き続き需要不安が強いことは当然だが、石油輸出国機構(OPEC)プラスの増産に対する警戒感が一段と強くなっていることが、60ドル割れを決定づけている。Reutersによると、サウジアラビア当局者は同盟国や業界専門家に対して、同国はさらなる供給削減で原油相場を下支えする意向はないと通知している模様だ。長期にわたる価格低迷にも耐えられるとしている。