… … …(記事全文2,946文字)<サプライズ感が強い4月のアジア実需>
4月のCOMEX金先物相場は、4月2日の1オンス=3,201.60ドルをピークに7日の2,970.40ドルまで急反落したが、足元では3,250ドル水準まで改めて急伸し、過去最高値を更新している。トランプ米大統領が相互関税を発表した直後は、極端な高ボラティリティ環境の中で投げ売りが膨らんでいたが、マーケット環境が落ちつきを取り戻す動きと連動して、改めて安全資産としての買いが優勢になっている。
4月の金市場において特筆されるのは、金価格が過去最高値を更新しているにも関わらず、中国の実需が極めて強いことだ。通常、金価格が高騰すると中国では宝飾市場が大きなダメージを受け、金価格の高騰に需給面からブレーキを掛けることになる。しかし、4月は逆に中国市場が金価格の高騰をけん引する場面も目立ち、実際にアジア時間に金相場の値上がりが目立つ状況が続いている。