… … …(記事全文3,183文字)<通商リスクを織り込む天然ゴム相場>
OSE天然ゴムRSS先物相場は1kg=350円水準まで下落し、昨年11月19日以来の安値を更新した。2月3日の394.90円をピークに、最大で47.30円(12.0%)の急落地合になった。1月は中国経済の回復基調、産地が減産シーズン入りしたことを手掛かりに上値追いの展開になっていたが、2月以降は一貫して米通商リスクの織り込みが優勢になっているためだ。
【OSE天然ゴムRSS先物相場(日足)】
足元では、中国経済の急減速が確認されている訳ではない。中国の2月PMIは、製造業が前月の49.1に対して50.2、サービス業が同50.2に対して50.4になっている。春節(旧正月)の連休明け後の経済活動が、緩やかに回復していることが窺える。しかし、マーケットの関心は足元の経済環境よりも、米中貿易紛争が勃発した2月以降の経済動向にシフトしており、通商問題が中国経済の減速を促すシナリオが織り込まれている。