□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年7月21日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 天然ゴムの地合悪化、低在庫環境から需要不安にテーマシフトか =================================== <納会目前も、高値を維持していた当限も崩れ始める> JPX天然ゴムRSS先物相場は、1㎏=240円の節目を下抜きつつあり、3月8日以来の安値を更新している。6月下旬に原油など国際商品市況が需要不安で急落した後も、ゴム相場に関しては6月9日の267.30円でピークアウトしたものの、250円台を維持することで相対的な底固さを示していた。しかし、7月入りしてからは中国で改めて新型コロナウイルスのリスクが蒸し返されていることもあり、240円台後半にコアレンジを切り下げ、足元では更に230円台後半まで値下がりしている。依然として非鉄金属相場と比較すると相対的に高値圏を維持しているが、それでも上昇地合一服後の調整局面入りしており、安値更新サイクルにある。 一方、以上は中心限月(現在は12月限)の値動きであり、当限に目を向けると6月23日に6月限が270.00円で納会を迎えた後も、260円前後の価格水準を維持する展開が続いていた。期先限月が需要不安を織り込む形で軟化するも、当限は安値形成を拒否していた。7月15日には一時266.70円まで上昇するような場面も見られるなど、当限高・期先安とゴム相場は限月間でまちまちの展開が続いていた。しかし、その当限も突発的な急落が目立ち始め、足元では250円の節目も割り込んでいる。… … …(記事全文2,814文字)