□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年7月19日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ウクライナ中央銀行が金売却に踏み切る、有事の金売りの一つの形 =================================== <ウクライナの金準備売却が明らかに> ウクライナ中央銀行のKateryna Rozhkov副総裁は7月17日、同国保有の金準備資産の売却を進めていることを明らかにした。いつどのような規模で売却を行ったのか詳細は明らかにされていないが、保有金の大部分が既に売却済とみられる。ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のデータによると、同国の金準備資産は外貨準備全体の6.4%相当、重量で27.1トンとなっているが、これを恐らくは市場取引で売却した模様だ。 外貨準備は、通貨当局の管理下にあり、直ちに利用な対外資産を指す。従来だと国際基軸通貨ドルが活用される傾向が強く、日本の場合も大部分は米国債で運用されている。ただ、ドルの一極集中には政治経済の双方でリスクが大きくなっていることもあり、近年はユーロや英ポンド、円、中国人民元、そして金などに分散投資が行われる傾向が強い。… … …(記事全文4,466文字)