□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年7月14日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ついに9%台に乗せたインフレ率、金は景気減速リスクの織り込みあるかに注目 =================================== <6月消費者物価指数を受けて乱高下した金相場> 米労働省が発表した6月消費者物価指数(CPI)は、総合で前年同月比9.1%上昇(前月は8.6%上昇)、コアで5.9%上昇(同6.0%)上昇となった。市場予測は総合が8.8%上昇、コアが5.7%上昇であり、ともに想定以上に強力なインフレ圧力が発生していたことが確認されている。 項目別でみると、エネルギーが41.6%高であり、原油価格の高騰は一服しているもののガソリン価格の高騰が続いている影響が大きい。電力も13.7%高と、前月比だと4ヵ月連続で上昇している。食品も10.4%高と二けたの伸びであり、新車が11.4%高、中古車が7.1%高、居住費が5.6%高となっていることなども、インフレ率の押上に寄与した。主要項目で前月比マイナスになったのは燃料油程度であり、5月に続いて6月も強力なインフレ圧力の発生が確認できる状況になっている。… … …(記事全文4,153文字)