□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年7月13日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== OPEC月報は需給ひっ迫長期化の見通し示すも、需要不安の消化を最優先する展開 =================================== <OPECは2023年の需給ひっ迫継続見通しを示すも> 石油輸出国機構(OPEC)は7月12日、「Monthly Oil Market Report」を公表した。世界経済の減速による需要不安が原油相場の上値を抑える中、今報告の焦点の一つはOPECの需要見通しに修正があるか否かだった。OPECが需要不安を追認するような動きを見せると、原油価格に対しては当然に下押し圧力が強まり易くなるためだ。 2022年の世界石油需要見通しだが、前年比で日量336万バレル増と、前月から修正は行われなかった。四半期別だと、1~3月期が6万バレル上方修正、4~6月期が15万バレル上方修正になる一方、7~9月期は20万バレル下方修正になっている。その意味では、過去の需要が想定を上回る一方、足元の需要は想定を下回っているとネガティブな評価も可能だが、需要見通しに大きな修正を迫る内容とは評価されなかった。… … …(記事全文3,750文字)