□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年6月14日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 中国の新型コロナに振り回される天然ゴム、最悪期脱したとの基調判断は維持 =================================== <中国リスクに振り回されるゴム相場> 中国経済環境の不安定さが再確認できる状況になっている。6月入りしてから上海市のロックダウン(都市封鎖)が約2カ月ぶりに解消され、そのタイミングで中国政府が景気刺激策を打ち出していたことで、コモディティ市場では中国の需要環境がV字型の回復を進めるシナリオを織り込む動きを見せていた。JPX天然ゴムRSS先物相場も5月13日の1㎏=240.40円がボトムとなり、その後は240円台での保合を経て、6月9日の267.30円まで急反発していた。非鉄金属も概ね同様の値動きを見せており、中国需要環境の評価を敏感に反映する値動きになっていた。 このため、焦点はロックダウンなどの行動規制の緩和・解消を進めても、再び新型コロナウイルスの感染被害の急拡大を回避できるか否かになっていたが、予想よりも早く先行き不透明感が強くなっていることが、ゴムや非鉄金属相場の急反落を促している。上海市は封鎖解除から2週間も立たない状態で早くもロックダウン再開の議論が行われていることに対する失望感は強い。ゴム相場は250円台前半まで値下がりしており、6月月初の249.70円に徐々に迫る展開になっている。… … …(記事全文3,024文字)