□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年6月3日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== インフレと景気減速の共存環境が押し上げる金価格、中国実需の正常化期待も =================================== <金融政策の最適解を見つけ出すのが困難に> COMEX金先物相場は、5月16日の1オンス=1,785.00ドルをボトムに、足元では1,870ドル水準まで切り返す展開になっている。4月中旬から5月中旬にかけては、米連邦準備制度理事会(FRB)の強力な金融引き締め策に対する警戒感を織り込む形で急落していたが、徐々に投機マネーが金市場に回帰しつつある。 強力な金融引き締めが展開される見通しには、大きな変化は生じていない。FRBは既に3月と5月に合計0.75%の利上げを実施しているが、6月と7月にはそれぞれ0.50%の追加利上げが実施されることが確実視されている。また、6月からは保有資産の縮小も始まる。… … …(記事全文3,388文字)