□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年5月30日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ラニーニャ現象の影響が本格化し始めた天然ゴム、豪雨・洪水被害が解消できず =================================== <中国経済への信頼感が回復局面に移行する> 天然ゴムRSS先物相場は、4月4日の1㎏=275.10円をピークに5月13日の240.40円まで急落していたが、足元では240円台後半までの切り返しを見せている。5月27日の取引では一時250円台を回復するなど、急落一服後の反発フェーズに移行している。 4月から5月中旬にかけての急落地合に関しては、中国における新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きい。この時期はゴム以外に鉄鉱石や非鉄金属相場なども軒並み上値の重い展開になっており、新型コロナウイルスの感染拡大に対処するための「ゼロ・コロナ」政策がもたらした需要ショックが強く警戒されていたことが窺える。特に上海市のロックダウン(都市封鎖)は外出が制限されるため、新車用はもちろん買替用タイヤ需要にも大きな影響を及ぼした。更に自動車生産のサプライチェーンの混乱は中国国内に留まらず、世界の自動車生産に影響を及ぼしており、需要ショックの消化を求められた。… … …(記事全文2,915文字)