□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年5月11日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 中国のコロナは最悪期脱するか? EUの脱ロシアは石炭から原油、天然ガスへ =================================== <110ドル台から100ドル割れと荒れた展開が続く> NYMEX原油先物相場は4月25日の1バレル=95.28ドルをボトムに5月5日に111.37ドルまで切り返していたが、10日の取引では再び100ドル台を割り込むなど、不安定かつトレンドが定まらない展開が続いている。現在の原油相場は「需要不安」と「供給不安」を同時に抱えているため、マーケットの関心が前者に向かえば買われ、後者に向かえば売られる不安定な地合が続くことになる。 前週は欧州連合(EU)がロシア産原油の禁輸案を取りまとめたことが材料視されて110ドル台を回復していたが、週明け後は中国などの需要不安が材料視されて100ドル台を割り込んでいる。ただ、結果的には需給ひっ迫評価が修正されている訳ではないため、100ドル割れで押し目買い、110ドル台で戻り売りと、ボックス前提の対応が有効性を維持している。… … …(記事全文3,469文字)