□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年4月29日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米金融引き締め警戒で軟化する金相場、それでも金ETF市場が強気を維持する論理 =================================== <急ピッチな利上げの織り込みが上値圧迫> COMEX金先物相場は、4月18日の1オンス=2,003.00ドルをピークに、1,800ドル台後半まで値下がりする展開になっている。ウクライナ危機がもたらした地政学環境の不安定化、インフレ懸念、景気減速懸念などを背景に安全資産目線の買いが膨らんでいたが、4月下旬は直近高値から100ドル幅の急落地合が形成されている。5月3~4日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える中、改めて強力な金融引き締め策に対する警戒感の織り込みが求められているためだ。 米連邦準備制度理事会(FRB)は米経済における最大のリスクをインフレと定義し、このインフレ抑制のための取り組みを既に3月の段階から開始している。そこでは0.25%の利上げでゼロ金利政策を解除したが、5月以降は更に強力な利下げ政策の展開が確実視されている。… … …(記事全文3,546文字)