□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年4月27日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 世界銀行は原油平均価格を100ドルと予想も、上下双方にブレ幅が大きいと注意喚起 =================================== <世界銀行は原油価格の高値推移を予想> 世界銀行(World Bank)が発表した最新の「Commodity Markets Outlook(コモディティ市場展望)」では、ブレント原油価格について年平均で2022年が1バレル100.0ドル、23年が92.0ドル、24年が80.0ドルとの見通しが示された。21年時点で70.4ドルと近年ではかなりの高値水準にあったが、22年は100ドルの節目水準を維持し続け、23年以降は価格高騰が一服するものの高止まりするとの見通しになっている。 ポイントになるのは、ロシア産の輸出減少の一方で、価格高騰でも先進国を中心とした需要が伸びることで、国際需給が引き締まるとの見通しである。需要サイドでは前年比で日量200万バレルの増加が見込まれており、パンデミック前の2019年の水準を若干下回る水準を回復する見通しになっている。ロシアと中国経済の減速を受けて、1999年以降で初めて新興国・途上国よりも先進国の需要の伸びが大きくなる見通しになっている。ウクライナ危機と中国の新型コロナウイルスの感染拡大で需要見通しに下方修正圧力が発生しているが、それを考慮に入れても強気の需要環境が想定されている。… … …(記事全文3,447文字)