□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年4月25日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== プラチナ相場は年初来安値更新、中国「ゼロ・コロナ」政策の行方をみながらの対応 =================================== <プラチナ相場は年初来安値を更新> NYMEXプラチナ先物相場は、4月7日の1オンス=941.40ドルをボトムに19日の1,026.40ドルまで急反発していたが、足元では逆に910ドル台まで急落しており、年初来安値を更新している。3月9日にはロシア産の供給不安を背景に1,197.00ドルまで急伸していた相場だが、その後は1,000ドルの節目でのサポートにも失敗しており、大きく価格水準を切り下げている。昨年は9月と12月に900ドルの節目水準でダブルボトムを形成していたが、改めて同水準での下げ止まりの有無が打診される局面になっている。 最大の要因は、需要環境の先行き不透明感だろう。プラチナ相場は自動車生産環境の動向に強く依存するが、生産環境の正常化期待が改めて後退していることで、「ロシア産の供給不安<自動車排ガス触媒用の需要不安」とのパワーバランスにシフトしている。4月は供給不安を手掛かりに安値修正を打診する形で1,000ドル台を回復していたが、結果的には本格的に相場を押し上げていくことには失敗した格好になる。… … …(記事全文3,346文字)