□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年4月4日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 肥料価格高騰で農家はトウモロコシを生産しない? USDA作付意向面積を受けて =================================== <米農家はコーンより大豆を生産したい?> 米農務省(USDA)が3月31日に発表した作付意向面積は、市場予想に対してトウモロコシが大幅に下振れする一方、大豆が大幅に上振れする結果になった。もともと、今年度はトウモロコシから大豆への作付けシフトの動きが予想されており、市場予測はトウモロコシが9,200.1万エーカー(前年度実績は9,335.7万エーカー)、大豆が8,872.7万エーカー(同8,719.5万エーカー)となっていた。しかし、今回の作付意向面積ではトウモロコシが8,949.0万エーカー、大豆が9,095.5万エーカーとなっており、予想以上に大規模なトウモロコシから大豆への作付けシフトが発生する見通しになっている。 あくまでも作付「意向」面積とあって確定値ではないが、トウモロコシは2018/19年度以来の低水準になる。一方、大豆は17/18年度の9,020万エーカーを上回り過去最高の面積が確保される見通しになる。「トウモロコシ作付けの不人気」か「大豆作付けの人気」かは評価が割れることになるが、少なくとも米農家の作付意欲が「トウモロコシ<大豆」に大きく傾斜していることは間違いなさそうだ。… … …(記事全文4,028文字)