□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年4月1日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 対立深まる西側諸国とOPECプラス、米国は大規模備蓄放出を決定も混乱必至 =================================== <米国は1.8億バレルの備蓄放出を決定> バイデン米大統領は3月31日、戦略石油備蓄(SPR)から日量100万バレルの原油を6カ月間、合計で1億8,000万バレル以上放出することを承認したと発表した。これは世界原油需要の約1.8日分の規模になり、国際エネルギー機関(IEA)が推計しているロシア産原油の供給減少量(日量300万バレル)の三分の一に相当する規模になる。 今回の原油価格高騰局面で3回目の備蓄放出であり、3月1日にIEAの枠組みで合意された6,000万バレル(米国は3,000万バレル)を大きく上回るものになる。バイデン大統領は、前回と同様に米国以外の同盟国にも共同放出を要請しており、その規模は3,000万~5,000万バレル程度になるとの見通しを示している。米国以外の同盟国も、前回と同レベルかそれ以上の備蓄放出が要請されていることになる。… … …(記事全文4,299文字)