□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年1月24日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== パーム油相場が過去最高値を更新、食品インフレ対応で保護主義加速か =================================== <パーム油高騰でインドネシアが輸出規制を検討か?> パーム油相場が高騰している。MPOCパーム油先物相場は、昨年10~11月に1トン=5,000リンギットの節目近辺で揉み合う展開になっていたが、11月末に南アフリカで「オミクロン」の感染拡大が報告されると急落地合に転じ、12月16日の4,245リンギットまで急落していた。オミクロンの感染拡大で飲食店の営業規制などが広がりを見せると、改めて需要が大きなダメージを受けるとの見方が広がった。しかし、実際には大きな需要ショックが発生しない一方、供給環境の不安定化で短期需給のひっ迫感が再評価される中、年末には4,697リンギットまで切り返していた。 10月21日に付けた過去最高値5,220リンギット突破は見送られたが、年明け後は改めて需給ひっ迫感の織り込みが強化されたこと、南米の天候不順で大豆(大豆油)相場が急伸したこと、更に原油相場が高騰したことで、1月5日の取引で5,000リンギットの節目を上抜いた。その後もじり高の展開が続いていたが、1月21日の取引では過去最高値を更新し、24日には5,300リンギット台後半まで更に値位置を切り上げている。… … …(記事全文3,025文字)