□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年1月21日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ロシアからの供給障害に怯えるプラチナ相場、2014年の事例から考える今後の展開 =================================== <プラチナ相場が2カ月ぶりの高値更新> NYMEXプラチナ先物相場は、年初の1オンス=968.70ドルに対してその後は920~1,000ドルのレンジで揉み合う展開が続いていたが、1月19日の取引で1,000ドルの節目を完全に上抜き、20日高値は1,057.50ドルに達している。これは昨年11月19日以来となる約2カ月ぶりの高値更新となる。 プラチナ相場は昨年9月、12月と二度にわたって900ドル台を割り込んだが、同水準では下げ過ぎとの評価が強く、主に投機筋のショートカバー(買い戻し)が下値を支え、ダブルボトムを形成していた。しかし、値上がりが進むと徐々に戻り売りが膨らんだことで1,000ドル台定着を進めるには至らなかったが、米早期利上げ観測で金融市場が不安定化する中で、一気にコアレンジを切り上げた格好になる。取組高が1月18日の5万6,114枚から20日に5万8,579枚まで増加していることからは、新規で買い進む動きが強くなっている可能性もあり、改めて1,000ドル台確立から一段高の有無が打診される局面になっている。… … …(記事全文3,284文字)