□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年1月19日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 原油相場は7年3カ月ぶりの高値更新、地政学リスクの急浮上で荒れた展開 =================================== <寒波に加えて地政学リスクの消化迫られる> 原油価格の高騰が止まらない。NYMEX原油先物相場は、連休明けの1月18日の取引で1バレル=85ドルの節目を上抜き、19日のアジア時間には一時87.08ドルまで上値を切り上げている。これは2014年10月以来の高値更新であり、昨年10月に付けた直近高値85.41ドルを完全に上抜いている。 もともと、原油相場は短期需給ひっ迫評価から値上がりしていた。「オミクロン」の脅威で昨年12月2日には62.43ドルまで急落していたが、その後は「オミクロン」が石油需要環境に与える影響は軽微との評価が優勢になり、昨年末には75.21ドルまで切り返していた。しかも、年明け後は北半球の寒波による需要拡大を織り込む動きを強め、80ドルの節目も攻略していた。北半球全体で急激な気温低下が報告されており、需要の底固さが素直に好感されていた。… … …(記事全文4,139文字)