□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年1月7日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== FOMC議事要旨を受けて急落した金相場、底入れに必要なネガティブ材料消化を加速 =================================== <FOMC議事要旨はタカ派のサプライズ> 米金融政策の正常化プロセスを巡る不確実性が一段と解消される中、金相場は上値の重い展開になっている。COMEX金先物相場は、年末・年始を挟んでの持高調整で1月3日に1オンス=1,833.00ドルまで値上がりしていたが、足元では1,790ドル水準まで大きく値位置を切り下げている。100日移動平均線(1,792ドル)や200日移動平均線(1,798ドル)といった長期トレンドに回帰しただけとも言えるが、昨年末にかけての堅調地合を2022年入り後の本格上昇に発展させることには失敗しており、依然としてボックス相場が基本になっていることが再確認されている。ただ、逆に大きく値を崩している訳ではなく、上値の重さと同時に底固さも確認される評価が割れる相場展開が続いている。 年明け後の金市場における最初の大きなイベントは、昨年12月14~15日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨だったが、ここで22年の金融政策の見通しがより透明性を増したことが、金相場の上値を圧迫している。米金融当局者がマーケットの想定以上に金融政策正常化を急いでいる可能性が高いことで、いよいよゼロ金利政策解除、更にその先の政策正常化プロセスが現実的なイベントとして消化され始めているためだ。… … …(記事全文4,122文字)