□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年1月5日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== OPECプラスは2月も増産継続、産油国と消費国と市場が満足する結果に =================================== <三方良しとなったOPECプラス会合> 石油輸出国機構(OPEC)プラスは1月4日に開催された閣僚級会合において、1月に続いて2月も日量40万バレルの増産を行うことで合意した。世界的に「オミクロン」の感染が拡大していることで需要環境の不確実性が増しているが、OPECプラスとしては段階的な増産対応に修正を迫る必要性はないとの判断になった。概ねマーケットで事前に予想されていた通りの結果であり、年初のイベントを無難に消化した格好になる。 OPECプラスの生産割当量は、昨年12月の日量4,009.4万バレルが今年1月に4,049.4万バレルまで引き上げられるが、2月は更に4,089.4万バレルまで引き上げられる。1~2月期のみで累計80万バレルの増産は決して小さい規模とは言えないが、現状では政策調整を行うことの方がリスクが高いと評価された模様だ。OPECプラスが昨年7月に設定した基準産油量は、1~4月が4,385.3万バレル、5月以降が4,548.5万バレルとなっており、2月時点では日量295.9万バレルの協調減産が実施されている計算になる。… … …(記事全文3,775文字)