□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年1月3日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 2022年の金相場の論点 ~ネガティブ材料の消化一巡、リスク再評価を打診~ =================================== <利上げ開始で、ネガティブ材料出尽くしなるか> 2022年の金相場は、米金融政策の正常化圧力をどのように消化していくのかが問われる展開になる。米連邦準備制度理事会(FRB)は雇用環境に対する信頼感の高まりというよりも、インフレに対する警戒感の強さから政策正常化を急ぎ始めており、現時点では昨年11月から今年3月までの極めて早いペースでテーパリング(資産購入の縮小)を完了させ、利上げ着手の機会を探ることになる。 前回のテーパリングから利上げまでは、テーパリングの終了が2014年10月だったのに対して、初回利上げは15年12月であり、1年2カ月も金融政策を動かさない時間が続いた。しかし、今回はテーパリング終了直後の利上げを主張する声も強く、実際にそのために昨年12月には当初6月までが予定されていたテーパリング終了時期を3月まで前倒しする政策調整が行われている。現時点での米金融当局者の見通しでは、2022年、そして23年に各3回の利上げが予定されており、こうした金融政策の転換をどのように消化するのかが問われる。… … …(記事全文3,418文字)