□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月31日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 2021年の穀物相場を振り返る ~記録的豊作でも需給の歪み残した1年~ =================================== <在庫積み増し進むも、価格鎮静化には不十分> 2021年のシカゴ穀物相場は、トウモロコシ、大豆相場ともに底固さを見せた格好になる。20年はパンデミックによる穀物需給の混乱が相場水準の切上げを促していたが、21年は総じてそのまま高値水準を維持した。米国産穀物は総じて豊作環境だったが、需要の底固さが目立ったこともあり、適度の需給ひっ迫感を年間を通じて維持している。 CBOTトウモロコシ先物相場は、年初の1Bu=487.25セントに対して、5月7日に今年最高値となる735.25セントまで急伸した。昨秋から続くラニーニャ現象が警戒されたことに加えて、パンデミックの波が繰り返しは発生したことが、2020/21年度の需給タイト感を一段と強めた結果である。大豆先物相場も年初の1,319.25セントから5月12日に今年最高値1,667.50セントを付けており、年初から5月中旬にかけてはラニーニャ現象の影響が強く警戒される地合になった。… … …(記事全文3,960文字)