□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月29日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 2021年の原油相場を振り返る ~OPECプラスの需給管理が成功した1年~ =================================== <OPECプラスの需給管理が成功> 2021年の原油相場は、需給リバランスを着実に進めた1年だったと総括できよう。パンデミックからの需要回復が着実に進む一方、石油輸出国機構(OPEC)プラスは年間を通じて適度の需給ひっ迫状態を作り出すことに成功し、在庫の取り崩しが原油相場を押し上げるトレンドが形成された。パンデミック発生前の原油相場が1バレル=50~65ドルだったことを考慮すれば、パンデミックで発生した需給緩和圧力を完全に相殺するのみならず、それ以前に発生していた需給緩和圧力の解消にも成功したことが窺える状況にある。 NYMEX原油先物相場は、年初の48.40ドルに対して、1月5日には早くも50ドルの節目を上抜いた。2月16日には60ドル、6月7日には70ドルと、急ピッチな上昇地合が実現し、10月8日には80ドル突破、10月25日に今年最高値となる85.41ドルを付けている。… … …(記事全文3,732文字)