□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月28日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 2021年のプラチナ相場を振り返る ~半導体不足に泣いた1年~ =================================== <半導体問題の直撃を受けたプラチナ相場> 2021年のプラチナ相場は、想定外の弱含みの展開になったと総括できよう。NYMEXプラチナ先物相場は、年初の1オンス=1,081.00ドルから2月16日の年初来高値1,348.20ドルまで急伸し、この展開は経済正常化のプロセスにおいて支持され易いものだった。その後は短期的な過熱感から調整売りが上値を抑えたが、5月までは1,200ドル水準を維持し、いつ高値更新サイクルが再開されても不思議ではない状態が続いた。 新型コロナウイルスの実体経済に対する影響が徐々に緩和され、主に自動車排ガス触媒用需要の回復が、プラチナ相場を押し上げた。パンデミックの解消は、南アフリカなどからの供給不安の後退にも直結するが、マーケットでは「供給不安の緩和」よりも「需要不安の緩和」をより重視し、短期需給バランスの引き締め期待から値上りを進めた。あとは実際にどの程度のペースで経済正常化が進むのかが焦点になり、株価や原油相場と連動した上昇圧力が観測された。… … …(記事全文3,228文字)