□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月27日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 2021年の金相場を振り返る ~20年の急騰相場の反動で膠着化の1年~ =================================== <動かない実質金利と向き合う> 2021年のCOMEX金先物相場は、年初の1オンス=1,908.20ドルから1月6日の1,962.50ドルまで急伸したが、これが年間最高値になっている。一方、その後は3月8日の1,673.30ドルまで急反落したが、これが年間最安値になっている。3月中旬以降は年末にかけて1,700~1,900ドルをコアとしたボックス相場が10カ月近くにわたって続いており、年間を通じて膠着感の強さが目立つ展開になった。 金価格形成のロジックとしては、昨年に続いて米実質金利との逆相関関係が最も重視された。すなわち、金投資の機会コストの増減と連動して、金価格の水準を微調整したのが22年の金相場だった。しかし、その実質金利は総じてマイナス0.8~マイナス1.2%のレンジでの小動きに終始し、結果的にトレンド形成を打ち出すことができなかった。… … …(記事全文4,222文字)