□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月14日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 中国・中央経済工作会議で資源価格は堅調、出遅れ感が残される天然ゴム =================================== <天然ゴム相場の独歩安の謎は、やはり上海投機だった?> JPX天然ゴムRSS先物相場は、11月25日の1㎏=257.50円でピークアウトした後、12月9日の225.40円まで急落する展開になった。当初は新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」のリスク織り込みに伴う値動きであり、原油や他の産業用素材市況と歩調を合わせる値動きになっていた。世界経済の先行き不透明感、投資環境を巡る不確実性の高まりが、ゴム相場も押し下げていた。この流れに従うのであれば、その後は「オミクロン」のリスク評価が進んで投資家のリスク回避姿勢が一服したことで当然に反発が想定される所だったが、ゴム相場のみが独歩安とも言える急落地合を維持していた。 このため、何かゴム相場を押し下げているのかマクロ投資環境以外のネガティブ材料が探されることになったが、明確な理由は見当たらなかった。一応は自動車生産環境の先行き不透明感なども指摘されているが、より直接的な影響を受けるプラチナ相場は下げ一服となっており、「なぜゴム相場のみがリスクオフ一服後も値下りを続けているのか」との問いに対して、明確な回答を提供するのは難しい状況が続いていた。… … …(記事全文3,508文字)