□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月10日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== エネルギー移行失敗を警告する産油国・石油業界、COP26からも除外される =================================== <原油相場反発も逆サヤは縮小傾向に> NYMEX原油先物相場は、12月2日の1バレル=62.43ドルをボトムに70~73ドル水準まで切り返す展開になっている。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」に対する恐怖心からパニック的な急落地合を形成していたが、「オミクロン」の正確なリスクが明らかになるにつれ、安値修正が促されている。当初は「オミクロン」が世界経済に対して深刻なリスクに発展する可能性を織り込んでいたが、その後の各種調査ではそこまでの深刻度はないことが明らかになっており、リスク評価の改善と連動して自立反発が促されている。 世界保健機関(WHO)の手ドロス事務局長は、「オミクロン」に関する初期調査の結果として、感染力が強く再感染リスクも高いとする一方、症状については「デルタ」よりも軽いことを示すある程度の証拠があるとして、重症化リスクについては限定的との見方を示した。これは、米国立アレルギー感染症研究所ファウチ所長らの報告とも整合性が取れている。… … …(記事全文4,415文字)