□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月8日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 南米豊作環境でも需要堅調で高止まりするシカゴ穀物、バイオ燃料需要への期待強い =================================== <高止まりする穀物相場> CBOTトウモロコシ先物相場は、1Bu=580セント台で底固く推移している。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」による投資環境の悪化で11月30日安値は562.50セントに達していたが、その後はリスク投資の地合改善もあって押し目買い優勢の展開になっている。特に目立った買い材料が浮上している訳ではないが、需要環境に対する信頼感が強く、価格低下に対しては強い抵抗感が存在していることが窺える。CBOT大豆先物相場も、11月30日には1,214.25セントまで値下がりしていたが、足元では1,250セント水準まで切り返している。トウモロコシと同様に、価格が低下すると需要家からの引き合いが強いとの見方が、下値をサポートしている。 この時期は収穫作業が終わった新穀が出回る時期とあって、輸出成約は高めに推移する傾向があるが、今季も週間輸出成約高は堅調な需要環境を示している。トウモロコシ、大豆ともに100万トン超の輸出成約高で安定している。短期目線だと、大口輸出成約報告が続いていることもポジティブ。11月30日に仕向け地不明で大豆13.2万トンが成約したのに続き、12月1日にはコロンビア向けにトウモロコシ15.0万トン、2日に仕向け地不明で大豆16.41万トン、中国向けに大豆13.0万トン、3日に仕向け地不明で大豆12.2万トン、6日に中国向けに大豆13.0万トン、7日に仕向け地不明で大豆12.3万トンの大口輸出成約が報告されている。… … …(記事全文3,219文字)