□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月7日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ビットコインの急落で金相場の先行きにも暗雲、「オミクロン」の支援解消か =================================== <「オミクロン」の追い風は収束に向かうか> 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」に対する警戒感が後退し始めている。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、CNNテレビのインタビューにおいて、「これまでのところ、重症化の度合いはそれほど高くないようだ。これは勇気づけられる兆候だ」と発言している。「デルタ株ほど、重症化しないと判断するのは相当慎重にならねばならない。決定的なことを言うのは時期尚早だ」と強調しているように最終結論を出すのには慎重だが、現時点での情報からは、マーケットで当初警戒されていた程には深刻ではない可能性が高まっている。 マーケット目線で警戒されるのは、感染者数の動向よりもロックダウンなどの強力な行動規制導入の有無になっている。感染被害が広がっても、医療体制のひっ迫化がみられずに通常の経済活動、社会活動が大きく損なわれないのであれば、ショックは限定的と言える。その意味では、「オミクロン」についてもブレイクスルー感染が多く報告されるなど感染力は強いものの、軽症者や無症状者が多いとの報告は、リスクマーケットに対してポジティブである。… … …(記事全文3,723文字)