□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月6日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 中国で預金準備率引き下げ観測が強まるも、天然ゴムの反応は鈍い =================================== <中国で預金準備率引き下げへの期待高まるも> JPX天然ゴムRSS先物相場は、11月25日の1㎏=257.50円をピークに、足元では230円台中盤まで軟化している。中国経済に対する信頼感が回復されたことを背景に5月28日以来の高値を更新していたが、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」の脅威を完全に無視することはできず、調整売り優勢の展開が続いている。 「オミクロン」は11月25日に南アフリカで確認されてから12月9日で2週間となり、そろそろ米疾病対策センター(CDC)などからリスク評価を巡る正式な報告が増えてくるとみられるが、現状では分からないことも多く、リスク回避の動きが最優先されている。各国の報告を総合すると、1)ワクチン接種者でも感染し易いブレイクスルー感染のリスクが高いことが確認されているが、2)死亡率や重症者化率に関しては顕著な悪化は報告されておらず、少なくともワクチンを接種しておけば軽傷や無症状に留まる可能性が高いことが窺える。ただ、各国で「オミクロン」の感染報告が相次ぐ中、突然にリスクオフ圧力が高まる場面も見られるなど、不安定な相場環境が続いている。… … …(記事全文3,602文字)