□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年12月2日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== リスクオフでも高値を維持するコーヒー相場の論理、農産物市場の動向を比較する =================================== <コモディティ市場もリスクオフの影響受ける> 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」のリスク評価を巡って、マーケット全体が不安定化している。コモディティ市場も例外ではなく、CRB商品指数は11月24日の238.37ポイントに対して、12月1日には218.39ポイントまで急落している。投資家のリスク選好性が低下する中、コモディティ市場においても持高圧縮の動きが優勢になっている。そこでは、必ずしも「オミクロン」が需要見通しにどの程度のネガティブな影響をもたらすのか詳細な検討が行われている訳ではなく、単純にリスクオンかリスクオフかだけで揺れ動く相場展開になっている。 「オミクロン」に限らずパンデミックは数値的に計量することが困難なリスクであり、現状では世界経済に対するリスクであることは間違いないが、どの程度のリスクを織り込めば十分なのかを判断する指標が存在していない。このため、1日の値動きの中でも突然に急伸、急落する場面が目立ちながら、全体としては価格水準を切り下げる動きが続いているのが現状である。… … …(記事全文5,577文字)