□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年10月29日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 上海マネーの動向に依存するゴム相場、需給要因では上昇支持できなくても =================================== <投機主導の乱高下> JPX天然ゴム先物相場は10月21日高値が1㎏=240.70円に達し、6月28日以来となる約4カ月ぶりの高値を更新した。9月21日には一時193.70円まで値下がりしていた相場だが、中国不動産大手・中国恒大集団の経営不安が暴走を見せることが見送られていることで、リスクオフ圧力に対して一定のブレーキが掛かった状態にある。まだこの問題は解決した訳ではないが、現在はマーケットの主要テーマから外れていることで、ゴム相場の売り圧力もクライマックスを迎えた格好になる。 一方、その後のゴム相場の急反発に関しては理解が難しく、後付けの解釈も困難をきたしている。10月初めにかけて210円水準まで反発した動きに関しては、中国恒大集団に絡んだリスクオフ圧力がピークアウトしたことに伴う安値修正の動きと言える。その後は10月8日や19日に原油高を手掛かりとした急伸がみられたが、その先は原油相場との連動性も不安定化し、極めて投機色の強い乱高下が約2週間にわたって続いているのが現状である。… … …(記事全文3,948文字)