□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年10月26日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== WTI原油が85ドルの節目突破、GSはついにレーショニングの必要性に言及 =================================== <85ドルの節目突破> NYMEX原油先物相場は、10月25日の取引で1バレル=85.00ドルの節目を突破した。何か目新しい買い材料が浮上した結果というよりも、マクロな需給ひっ迫見通しを背景とした買い圧力が継続した結果との評価が妥当だろう。需給ひっ迫化に対して高めの信頼感が維持されており、それが原油相場を押し上げる展開が続いているのが現状である。 11月4日に石油輸出国機構(OPEC)プラスの閣僚級会合を控えているが、政策調整を巡る議論が活発に行われているとは言い難い。ロシアのノバク副首相は10月25日、11月に日量40万バレル産油量が引き上げられると、従来の合意内容に沿った漸進的な増産対応が行われるとの見通しを示している。今後1週間の原油価格動向にも依存するが、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相も20日に追加的な増産対応の必要性を否定する発言を行っており、現状ではOPECプラスが増産ペースを加速させる展開は現実的とは言い難い。… … …(記事全文3,584文字)