□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年10月25日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== トレンド形成が難しい金相場、動かない実質金利と抑制された悲惨指数 =================================== <膠着化が続く米実質金利環境> COMEX金先物相場は、1オンス=1,800ドルの節目水準での取引になっている。9月3日の1,836.90ドルをピークに9月29日の1,721.10ドルまで急落していたが、その後は再び1,800ドル水準まで切り返している。乱高下を繰り返しているが、結果的にはトレンドを形成できない状況が続いている。100日移動平均線(1,794ドル)、200日移動平均線(1,794ドル)といった長期トレンドラインと再び交錯しており、上下双方に決定打を欠いた状態にあることが確認できる。 11月2~3日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えており、同会合ではテーパリングの正式表明がほぼ確実視されている。ただ、為替市場ではドル高圧力にブレーキが掛かっていることが、金相場に対してもマイルドなサポートを提供した状態になっている。ドルインデックスは10月12日の94.561ポイントをピークに、足元では93ポイント台まで低下している。… … …(記事全文4,135文字)