□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年9月15日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 今季の米国産穀物は豊作確定、次のテーマはファンドの持ち高調整と南米の天候リスク =================================== <2021/22年度の豊作は確定した> 米国産トウモロコシと大豆は収穫期に差し掛かっているが、米農務省(USDA)が9月10日に発表した需給報告で2021/22年度の豊作環境はほぼ確定したとみて良いだろう。トウモロコシは過去3番目、大豆は過去2番目の高イールドが実現する見通しになっている。 トウモロコシの場合だと、トレンドイールドが179.5Bu/エーカーに設定されたのに対して、8月報告で174.6Buまで下方修正が行われていた。作付け期後の降水量がやや不足がちになるホット・アンド・ドライ(高温乾燥)傾向が強くなったことで、7月報告では辛うじて下方修正が見送られていたが、8月報告ではトレンドイールドの維持は困難との評価が下されていた。しかし、9月報告では176.3Buまで、トレンドイールドには届かないものの、逆に上方修正が行われている。8月報告後の産地気象環境が安定化したことで、降水量不足によるイールド悪化圧力に対して、若干の修正が行われた格好になる。… … …(記事全文4,734文字)