□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年9月7日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 1か月にわたるボックス相場が続くプラチナ市場の論理 =================================== <強気派と弱気派との攻防が激化> NYMEXプラチナ先物相場は、約1か月にわたって1オンス=950~1,030ドル水準をコアとしたボックス相場が続いている。8月9日の954.00ドルを最後に安値更新は見送られているが、1,000ドル台前半から更に買い進む動きはみられず、8月13日の1,029.20ドルを最後に高値更新も見送られている。「下値の固さ」と「上値の重さ」が同時に確認されており、1日の値幅は決して小さくないものの、明確な方向性を打ち出せない状況が続いている。 内部要因環境をみておくと、大口投機筋は買いポジションと売りポジションを同時に拡大させている。7月27日と8月31日のポジションを比較すると、買いは2,894枚増の3万3,413枚、売りは6,632枚増の2万5,356枚となっている。ネットでは、1万1,795枚の買い越しから8,057枚の買い越しになっているが、8月に関しては売買パワーがほぼ均衡した状態になっている。買いポジションは6週連続で増加しており、売りポジションは過去7週で6週が増加している。これは、強気派と弱気派の双方が自身のポジションに対する自信を強めていることを示すものであり、相場としてのエネルギーが急速に高まっている状態にある。… … …(記事全文3,300文字)