□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年8月18日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 1,000ドル水準での低迷続くプラチナ相場、割安感あるも自動車生産の回復見極め =================================== <まだ厳しい自動車生産環境> NYMEXプラチナ先物相場は、1オンス=1,000ドルの節目水準での取引になっている。8月9日に954.00ドルまで急落して年初来安値を更新した後は、短期的な下げ過ぎ感や金相場の急反発を手掛かりに、13日の1,029.20ドルまで75.20ドルの急伸地合を形成した。しかし、同水準から一段と上値を試す展開は見送られ、17日の取引では再び1,000ドルの節目を割り込むなど、上値の重さが再確認できる状況になっている。2月26日の1,348.20ドルを大きく下回っていることで、1,000ドルの節目割れには値ごろ感もあるが、本格的に安値を物色していくようなエネルギーまでは確認できていない。 NYMEXパラジウム先物相場は2,580~2,700ドル水準での保ち合い相場が約1か月にわたって続いていたが、8月17日の取引で2,500ドルの節目を割り込む急落地合になっている。6月18日の直近安値2,452.00ドルを割り込むには至っておらず、1~2月の2,300ドル水準の価格水準は依然として大きく上回っている。プラチナ相場との比較では相対的な底固さを維持しているが、依然として底入れ判断には慎重姿勢が求められる状況になっている。… … …(記事全文3,098文字)