□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年6月14日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 中国政策リスクに振り回される上海ゴム、JPXゴム市場で目立つ売買見送りムード =================================== <中国政策の予見可能性が乏しい状態> JPX天然ゴム先物相場は、4月14日の1㎏=22.50円で下げ一服となったが、5月7日の262.00円と28日の261.00円でダブルトップを形成し、足元では240円水準に新たな取引レンジを形成している。上海ゴム相場主導の展開が続いているが、投機色の強い不規則な値動きが嫌気され、JPXゴム市場では再び売買見送り傾向が強くなっている。価格形成のルールが分かりづらいことに加えて、乱高下しながらトレンドを形成できない状態が続いていることで、買い手と売り手の双方が良好なパフォーマンスを打ち出すことが難しい状態に陥っている。 上海ゴム先物相場は6月上旬に1トン=1万3,000元水準で下げ渋る展開になり、5月中旬に続いて1万3,000元水準でのサポートの強さを確認するような動きを見せた。このため自立反発的な動きも観測されていたが、足元では1万3,000元を改めて完全に下抜きつつあり、年初来安値を更新している。上海ゴム相場が依然として底入れを確認していないことが確認できるチャート環境になっている。… … …(記事全文3,556文字)